モン=サン・ミシェルに憧れて

フランス好きの都内の会社員のブログ。フランスのこと、語学勉強のこと、アロマテラピーのことなんかを徒然なるままに書いてます。

シリアの空爆に対する疑問

パリでの同時多発テロを発端に、シリアへの空爆強化の動きが広がっているけれど

オランド大統領が、フランスを守るために空爆を強化する。と言っている事に対して

強い違和感を感じる。

 

その理由は主に3つ

 

何よりもまず、空爆によってシリアの人々を殺すことが正当化されていいのか。

ということ。民間人が誤爆によって命を奪われるという事はもちろんあってはならない。そして同時に、平時には凶悪な犯罪者一人を死刑にする事に対しても「残虐だ」と非難し人権を尊重するヨーロッパの国々が、テロへの報復のために(周囲の人を巻き添えにしてでも)テロリストを殲滅する。と声高に叫んでいることに対して疑問を感じずにはいられない。

 

2つめは、空爆はテロリストを根絶やしにするどころか、テロリストを増やす結果にしかならないのではないかと言うこと。10人のテロリストを殺したとしても、家族を奪われ、生活を奪われ強い憎しみを抱いた20人の潜在的なテロリストを生み出しては何の意味もない。フランスに住んでいる友人たちも空爆が激化すればテロも激化するのではないか、と不安がっていたし、それは残念なことに充分にあり得る話である。

 

そして最後に、同時多発テロが起きてすぐにシリアへの空爆強化が声高に叫ばれたとことに対する疑問。なぜテロが起きたのか。どうすればテロを防ぐことができるのか。考える前に、今見えているものをただたたきつぶせ。というのは余りにも短絡的だと思う。ガンになった時に対症療法的に痛み止めを飲んで動き続ける。お金がない時に、当座しのぎに借金を続ける。どちらも、その場しのぎの対策を取り続ければ事態はますます悪化するの誰の目にも明らかだ。

テロが起きたから、今いるテロリストを殲滅する。これも全く同じような結果しか生まないのではないかと思う。

 

フランスを守るために空爆をする。本当にフランスを守りたいのなら、もっと他できることがあるのではないか。

シリアからの難民を受け入れるとテロの危険性が高まる。ならばなぜシリアへの空爆を続けるのか。

疑問が次から次へと湧いてくる。

 

じゃあ、何か他の解決策があるのか、と言われるとわからないし、しがない東京のOLがこんなことを書いても仕方がないかもしれない。

でも、事態を少しでもよくするために、どうしても声があげたくてこの記事を書いた

 

このブログは本当は、フランスを含めた私の好きなものについてを書くつもりで作ったものだけれど。

事態が落ち着いて、また私の好きなフランスについて明るいニュースにもっともっと出会える日が一刻も早く訪れますように。